株式会社ケー・イー・アイ

園芸資材・生活雑貨の企画販売商社です。

目にはさやかに見えねども

 

夏の暑さもようやく落ち着いてきた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。


先月の末に、友人と都内某所の公園にて虫ききの会というものに参加してきました。
日本で古来より親しまれてきた、秋の野山で虫の声を楽しむ行事だそうです。
とはいえ8月の終わり、まだまだ暑い夏だとうんざりしていたのに、園内を見渡せばオミナエシ、ススキなど秋の七草に数えられる植物たちが見受けられます。


ハギの花のトンネルはまだまだ満開とはいきませんでしたが、咲いている花もちらほら。
散策もそこそこに、まずはお茶券を購入して茶室に向かいます。
同席した方の中には小さなお子様連れのご家族もいらっしゃって、
気軽な会になるのかと思っていたら、正客さんがとってもお茶にお詳しい方でした。
半東さんとの高度なやり取りが始まって、見ているこちらが緊張してしまうくらい。
お菓子は野菜の砂糖漬けです。
えっ?と思いながら口に運んでみると、にんじんや大根の自然な甘みが感じられるお菓子でした。
肝心のお茶の写真を撮り忘れてしまったのが残念です。


夕暮れ時、日が落ちて涼しくなってきた頃になると虫たちが鳴き始めます。


あるものは展示用の虫籠の中から、またあるものは整備された庭園の草むらのそこここから。
リーリー…ヒリリリ…


何かと慌ただしい毎日を送っていたところだったので、生活のことを一旦忘れて
ただ虫の音に耳を傾ける時間というものが、改めて新鮮に、またとても贅沢なものに思えました。
歩き回ったあとに座って飲んだ梅ミント水がさっぱりしておいしかったです。


次の日はサントリー美術館へ。
もう随分長い間美術館に行けていなかったので、久しぶりのお出かけでした。
今回見てきたのは「虫めづる日本の人々」という展示。なんだかやけに虫づいている旅程です。


生活の中で何気なく見かける虫たちも、絵などのモチーフとして昔から人気だったようです。
植物と一緒に描かれているものなど、季節を感じるものが多くありました。
昨今は夏の暑さが厳しくて秋が一瞬のように感じてしまうほどですが、
季節感を大事にしつつ毎日を楽しみたいです。

この記事を書いた人

デザイナー 西野
西野です。
植物と甘いものが好きです。
最近健康診断の結果を気にしています。